2019.04.04
学院の翻訳の達人の一人にアメリカ人のアンドリュー先生がいます。
彼には時々、
日本語と英語の違いに悩んでもらい、
訳に知恵を絞ってもらっています。
特に、日本語の形容詞の方が、
英語に比べて
網羅する概念が広い時には、
注意が必要なようです。
例えば、我々日本人が
「渋い」という表現を使うとき、
この語が状況によって
かなり違う意味を持つにもかかわらず、
日本人は文化的な共通認識で、
皆、意図を理解し合うことができるそうです。
「渋い」色は、
アースカラーの場合もあれば、
違う場合もあります。
英語で
subdued color
と表現できます。
ただ
形容詞の
subdued(くすんだ、地味な)のような語は、
アートやデザインなどの領域で、
「渋い」色を表現するのによく使われていますが、
「渋い柿」や「渋い声」というような場合、
sour persimmon (渋い柿)
a seasoned voice (渋い声)
などと言わなければならないそうです。